月に関する雑記っぽいもの

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ムーンストーン(月長石)

ムーンストーン(月長石)は、実は非常に好きな石です。
原石なども好きですがジュエリーとしても好き。

ムーンストーンには沢山の色があるので、色々楽しめるのだけど、問題もあるなぁと感じます。

最近はペリステライトやホワイトラブラドライトが、ロイヤルブルームーンストーンとして売られているので微妙な感じがする。鉱物としては別なのだが。そのあたりは中央宝石研究所のサイトが詳しいです。

ムーンストーンは長石(feldspar)の一種。ペリステライトは屈折率やインクルージョンなどがムーンストーンとは異なる違う長石でタンザニア産が多いです。新種の長石と近年認識されたものです。またラブラドライトも長石の一種です。

ホワイトラブラドライトなどは、よくレインボームーンストーンとして流通していますが、レインボームーンストーンという名称は誤称です。レインボームーンストーンは、虹色のシラーがでるものだけど実際にはラブラドライトであることが多いので微妙。しかもガイドライン(GIA発行のGemstone Reference Guide)でも禁止されている筈なのですが……。

ムーンストーンは見る角度により、月の光のように、青みがかったキャッツアイに似た光の帯が、磨かれた石の局面に浮かび上がります。これはシラーと呼ばれています。

スリランカムーンストーンから稀に出現する、淡い空青色を彩る宝石を古来から「ブルームーンストーン」と呼んでいました。その後、インド、マダガスカルから青色のネオンシラーを表す宝石が産出されブルームーンストーンと区別する為に「ロイヤルブルームーンストーン」と呼ばれるようになったようです。今でも「ブルームーンストーン」は厳密に言うとスリランカ産高級月長石(淡い空青色)ですが、市場ではごちゃごちゃしているようです。

その中でも特に美しいもので、薄い青みを帯びたものがロイヤルブルームーンストーン、王室のブルームーンストーンと呼ばれた輝きあるものがそう呼ばれます。ムーンストーン以外の他の鉱物はそうは呼びません。

長石のグループの中のムーンストーンに分類される石の中でも、特にブルーのシラーが綺麗に出るものがブルームーンストーンないしはロイヤルブルームーンストーンです。ロイヤルブルームーンストーンと呼ばれる物は、半透明で傷も無論無く、青い反射の出る物。しかも殆ど産出しないので非常に高い価値があります。現在はスリランカの特定地区からしか産出しないようです。

とはいえ、ムーンストーンなのでダイヤモンドなどに比べれば、それほどの値段ではなく高品質のものが入手しやすいので、コレクターにはいいかもしれません。ルースなども豊富です。

ブルームーンストーンとして、違う鉱物を売るのではなく、正しい名称で売って欲しいなと感じます。鉱物好きとしても宝石好きとしても同じ思いですし、石にも失礼だと思います。石も本来の名前で扱われることを望んでいると思います。

コマーシャルネームを使用するなとは言いませんが、正式名称で鉱物としては何であると明記して欲しいと思います。その石が気に入って買うのですから、本当の名前は知っておきたいところです。

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